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「ネイティブの英語が、お経のように聞こえる……」
「スクリプトを見たら『え、こんな簡単な単語だったの?』と驚く」
多くの日本人が抱えるこの悩み。実はあなたの耳が悪いわけでも、スピードが速すぎるわけでもありません。
最大の原因は、学校で教わった「教科書通りの発音」と、実際の「ネイティブの発音」に巨大なズレがあること。これに尽きます。
この記事では、そのズレを修正するための「音のルール」と、劇的にリスニング力を上げるための特効薬トレーニングを紹介します。
1. 「耳が悪い」わけではない。原因は別にあった
まず、「英語耳」という言葉に踊らされるのはやめましょう。耳の性能差ではなく、脳の認識パターンの問題です。
学校英語の「一語一語ハッキリ」に毒されている
学校では「Check it out」を「チェック・イット・アウト」と習いますが、ネイティブは「チェケラウ」と言います。
あなたの脳内辞書にある「チェック・イット・アウト」という音を探しても、一致するはずがありません。
この「想定している音」と「実際の音」のギャップこそが、聞き取れない最大の正体です。
「自分が発音できない音」は聞き取れない
人間は、自分が口で再現できない音を認識するのが苦手です。
逆に言えば、「自分でネイティブ通りに発音できるようになれば、勝手に聞き取れるようになる」ということです。
リスニングの近道は、実はスピーキング(発音練習)にあるのです。
2. リスニングの壁を壊す「3大・音のルール」
以下の3つのルールを知るだけで、魔法のように音がクリアになります。
@ 連結(リエゾン):音がつながる
単語の終わりと、次の単語の始まりがつながります。
例:
Keep it up → キーピラップ
an apple → アナッポー
Stand up → スタンダップ
「プ・イット・アップ」と待っていても、一生聞こえてきません。
A 脱落(リダクション):音が消える
特に、語尾の破裂音(t, d, gなど)はほぼ聞こえなくなります。
例:
Good morning → グッモーニン(dが消える)
I want to go → アイワナゴー(tが消える)
B 同化(アシミレーション):音が変わる
隣同士の音が混ざって、別の音に変身します。
例:
Did you? → ディジュー?(ド+ユ=ジュ)
Can you? → キャンニュー?
3. 今日から耳が変わる!最強トレーニング「ディクテーション」
聞き取れない原因を特定するための、最も効果的で地味なトレーニングです。
用意するものと準備
1分程度の短い英語音声(スクリプト付き)と、紙とペンを用意します。
YouTubeの短い動画や、NHKラジオ講座の音声がおすすめです。
具体的な5ステップ
- 聞く:音声を1文ずつ流す。
- 書く:聞こえた通りに書き取る(止めてもOK)。
- 繰り返す:聞き取れるまで3?5回繰り返す。
- 答え合わせ:スクリプトと見比べる。
- 分析する:「なぜ聞き取れなかったか?」を赤ペンでメモする。(例:連結していたから、単語を知らなかったから)
この「分析」が命です。自分の弱点(連結に弱いのか、単語力不足なのか)が丸裸になります。
4. YouTubeを使った無料のリスニング強化術
教材にお金を使う必要はありません。YouTubeには宝の山があります。
再生速度を0.75倍にする
最初からナチュラルスピードは無理です。
YouTubeの設定で速度を0.75倍に落としてみてください。すると、消えていた音(連結部分など)が、スローモーションのようにはっきりと聞こえてきます。
英語字幕をオンにして「答え合わせ」
自動生成の字幕(CC)でも構いません。
「音だけ聞く」→「字幕を見て答え合わせ」→「自分の発音と比較」
このサイクルを繰り返すだけで、耳は劇的に進化します。
5. まとめ:音のルールを知れば、世界は変わる
リスニング上達の鉄則
- ネイティブは「字の通り」には読んでいない。
- 「連結・脱落・同化」のルールを覚える。
- 聞き取れない原因を書き出して分析する。
リスニングは根性論ではありません。「知っているか、知らないか」のルールの問題です。
今日から、英語を聞くときは「音のつながり」に注目してみてください。
「あ! 今、連結した!」と気付けた瞬間、あなたの英語耳は覚醒し始めています。